給排水設備工事に必要な資格とは?給水装置工事主任技術者について解説!
給排水設備工事を行う上で必要な資格がいくつかあります。
どれも水道業界にとっては欠かせないものとなりますが、本記事ではその中でも、給水装置工事主任技術者という資格について解説していきたいと思います。
1.給水装置工事主任技術者とは?
給水装置工事主任技術者とは、給水装置の設置から撤去・変更などを行うことができる資格です。
配水管から各物件に水を共有するための装置全般を扱える唯一の国家資格となり、給水装置に関する工事は給水装置工事主任者の監督のもと行わないといけません。
給水装置工事主任技術者ができること
給水装置工事主任技術者が行える工事の範囲は、給水装置の配置から撤去までになります。
・事前調査
・計画書の作成
・現場監督
主な仕事内容はこのようなものですが、何かトラブルが発生した際には清掃や交換といった作業も行います。
ここまで幅広い業務を行える業務独占資格だからこそ、無資格で上記の仕事を行ってしまうと処罰の対象となります。
2.給水装置工事主任技術者になるには?
給水設備工事の計画から施工まで担い水道業界にとって欠かせない給水装置工事主任技術者ですが、国家資格の”給水装置工事主任技術者試験”を受験し合格する必要があります。具体的な資格取得の難易度については下記のとおりです。
受験資格
試験を受けるには、まず18歳以上であることです。そして、給水装置工事に関して3年以上の実務経験が必須です。実際に給水装置工事の設置や修理をしたなどの経験が必要になり、検針や荷物搬入のみなどは実務経験には含まれません。実務経験に含まれるか否かは事前に確認が必要です。
受験科目
学科試験の受験科目は以下の8科目です。
- 公衆衛生概論
- 水道行政
- 給水装置の概要
- 給水装置の構造及び性能
- 給水装置工事法
- 給水装置施工管理法
- 給水装置計画論
- 給水装置工事事務論
配点は1問1点の必須科目6問で計40点、全科目で計60点となります。
合格基準点
合格には以下のような基準が3つありますので注意しましょう。
必須6科目(学科試験1)の得点の合計が、27点以上取ること
各科目の最低基準点を合計すると15点が合計値です。
最低基準点を獲得した上で、更に合計で27点以上を取ることが必要です。
全8科目の総得点が、40点以上であること
8科目の最低基準点は合計23点です。この基準を満たすためには最低基準点の2倍近くを獲得する必要があります。
各科目の合格基準点以上の点数(1~4点)をとること
以下に記載した各項目の点数をそれぞれで獲得する必要があります。
- 公衆衛生概論:1点
- 水道行政:2点
- 給水装置の概要:4点
- 給水装置の構造及び性能:4点
- 給水装置工事法:2点
- 給水装置施工管理法:2点
- 給水装置計画論:4点
- 給水装置工事事務論:4点
上記した全てをクリアして試験合格となります。
合計点が高くても8科目の最低合格ライン点を取らなければ合格とはなりません。
偏った勉強方法をすることができない、難易度の高い試験と言えるでしょう。
合格率
例年35%前後となっています。
合格率だけを見るとかなり厳しい試験にも見えますが、人々の生活の安全を守る仕事であることを踏まえると難しすぎるということはないでしょう。
3.給水装置工事主任技術者の資格を取るメリット
水道工事をする上で給水装置工事主任者の資格は必須です。工事ができること以外の資格取得のメリットもあります。
給料アップや資格手当の取得
資格保有者の有無は事業所にとって重要です。資格を保有することで月々のお給料に資格手当を支給している会社がたくさんあります。資格を持っていると給与アップや資格手当などの経済的メリットが得られます。
技術の証明
資格を持っていれば工事技術があるということを証明できます。資格所有者がいれば事業者は指定給水装置工事事業者として指定を受けることができます。
転職に有利
給水装置工事主任技術者は水道工事に必須の資格です。
どの事業者でも必要な人材であるため、資格を保有していると転職活動をするときに有利となります。
4.まとめ
難しい資格に思われる給水装置工事主任技術者ですが、取得できることでたくさんのメリットが得られます。
水道工事は私たちの生活に直結する重要な仕事であり、給水装置工事主任技術者は必須の資格ですので、ぜひチャレンジください。
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